当ブログによって「いつまでも責任を負わなければならないならば、法的に不安定な状況になる」という除斥期間の理念は間違っていると証明されました。不法行為があれば、被害者がその不法行為を追求するのは当然です。20年経とうと30年経とうと、被害者が加害者の不法行為を暴くのは当然です。裁判所が不法行為を免罪したからといって、被害者が泣き寝入りしないのは当然です。
民法の条文に存在しない「除斥期間」などという間違った解釈は、立法時に検討された結果として最初に排除されていたはずです。にもかかわらず、最高裁が身勝手に立法してしまい、多くの争いが生じています。除斥期間を争点とする訴訟の多さはその証拠です。つまり、最高裁の除斥期間という判例は法的不安定をもたらしたのです。
民法第724条にある通り、20年を消滅時効としていれば、建築業界はもう少しマシな業界になっていたでしょう。20年で逃げ切ろうという、やましい心根を土建屋が持つようになった原因の一端は除斥期間にあります。法隆寺五重塔は1300年以上という世界最古の木造建築物です。古来より優れた建築技術を伝承してきた日本でありながら、建築業界が信頼に値しないとは嘆かわしいとしか言いようがありません。
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