私は、4年半にも渡って毎月裁判所に通っていますが、今回の和解期日である事実に気付きました。それは、年度末になると和解期日が設けられやすいのではないか、ということです。和解協議は少人数の会議室で行なわれますが、その部屋は書記官のオフィスにあります。いつもは閑散としている書記官のフロアですが、年が明けてから多くの弁護士で賑わっています。中には、私と同じような当事者と見受けられる方々がいて、和解協議の内容を電話で涙ながらに伝えている人もいました。
通常、判事の異動は4月に行なわれるので、その前に訴訟を終結させようとしているのだと思います。いい意味で受け取れば、事情を把握している判事が責任を果たそうとしています。悪い意味で受け取れば、処理件数を一つでも多くしてポイントを稼ごうとしている判事がいるということです。民事訴訟の80%が和解で終わるそうですが、本人訴訟で闘っている方は、こうしたタイミングを考慮してもいいかもしれません。
東京地方裁判所は東京高等裁判所と同じ建物で、普段から大勢の人々が出入りしています。その光景は都心のオフィスビルと何ら変わりありません。しかし、そこには、社会では多くの争いが絶えないという現実があるのです。自分が訴訟とは無関係だった頃には考えもしませんでしたが、争いの発端は、一方が金を返さないとか、責任を果たさないといった悪意にあるはずです。あるいは、ヤマダ・エスバイエルホームのようにとんでもない難癖を付けるという悪意もあります。つまり、訴訟とは悪意と善意の闘いです。悪意をのさばらせてはいけません。
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