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軽井沢スキーバス事故の原因をバス会社と運転手に転嫁した国土交通省

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私は20年位前にヨーロッパの交通事故について少し調べたことがありますが、ヨーロッパでは警察やメーカーが詳細な調査を行なって事故原因を特定し、事故防止に役立てています。しかし、日本の警察は、大半の交通事故の原因を「スピードの出し過ぎ」だと単純に結論付けています。今回の軽井沢スキーバス事故も同様で、死人に口無しでさっさと片付けようとしたのでしょう。

しかも、国土交通省は、原因が分かっていないのに「軽井沢スキーバス事故対策検討委員会」を設置しました。その委員には、車両を知るエンジニアや整備士、現場を知る運転手は含まれませんでした。「対策」とは原因を確定して、初めて立てられるものです。最初から「バス会社と運転手に原因がある」と結論付けていたとしか思えません。これでは欠席裁判です。はたして、科学的かつ技術的見地から、事故の直接的な原因について議論は行なわれたのでしょうか。

委員一覧
松田英三:運輸審議会委員

彼らが導いた結果が以下の「対策」です。

「バス事故検討委が対策とりまとめ、旅行会社の処分強化も」(トラベルビジョン)

これを対策というのならば、同様の事故が再び起きても不思議ではありません。テレビ局や新聞社は私が知り得た情報を当然知っていると思うのですが、なぜ調査報道を行なわないのでしょうか。あろうことか、NHKは「NHKスペシャル」という看板番組を用いて、エアコンプレッサなどの故障の可能性には触れずに世論操作を行ないました。私には、国ぐるみで零細バス会社と身寄りのない年寄りに原因を押し付けて、三菱グループを守ろうとしているように見えます。もしも、三菱ふそうトラック・バスが「エアロクィーン」のエアコンプレッサでリコール隠しを行なっていたならば、それが事故の直接的な原因となった可能性があるはずです。


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