乗客乗員15人が死亡した長野県軽井沢町のスキーツアーバス事故から3か月以上が経過しましたが、事故の原因は明らかになっていません。運転手の死因は「多発性外傷」なので、運転中に意識を失っていた可能性は低いです。ツアーを企画した「キースツアー」とバスを運行した「イーエスピー」は「軽井沢スキーバス事件被害者遺族の会」が開いた説明会に応じましたが、バスの運行管理に問題があり、安全管理の把握に落ち度があったという状況が判明しているだけです。
「軽井沢のバス事故、業者が遺族に直接説明」(信毎web)
私は、事故が起きた碓氷バイパスを何度も乗用車やバイクで走っており、去年の秋にもツーリングで通っています。碓氷バイパスの群馬県側はキツいカーブが続く場所もありますが、長野県側は緩いカーブや勾配で、「バイパス」という名の通り道幅も広く、とても走りやすい道路です。事故があった入山峠の長野県側は、群馬県側から峠を登りきって、多少下ったあたりです。
報道では、ギアがニュートラルでフットブレーキに故障はなく、運転手の操作ミスの可能性があるという長野県警の見解が伝えられています。しかし、登りではほとんどフットブレーキを使わないはずで、事故現場までにフェード現象が起きるほどフットブレーキを酷使するとは思えません。あの程度の距離と坂で、フットブレーキだけで減速できない自動車なんて有り得ないし、映像ではブレーキが効かないために加速しているように見えます。