NHKは、軽井沢スキーバス事故のバスを運行した「イーエスピー」が「加害企業」だと断定しました。事故車両の検証を行なった長野県警でさえ、運転ミスの可能性があると言及しているだけなのに、なぜ加害企業だと断定できるのでしょうか。私には全く理解できません。いつからNHKは裁判官になったのでしょう。番組表の説明には明確に「加害企業」と記されています。さらには、乗員乗客15人の命が失われた事故なのに、「13人の若者の命を奪った」という表記を行なって、運転手及び交代要員の運転手も加害者だと断定しています。
そもそもこの事故においてNHKは、何ら法的な責任が問われているわけでもなく、事故の原因が明らかになっているわけでもないのに、バス会社と運転手に原因があるかのごとく番組を編集しています。番組の中で「加害企業」という断定は行なっていませんでしたが、番組表では断定していたのです。番組表の内容について決定する権限をNHKは持っていないのかもしれませんが、配信した会社は基本的には送られてきたテキストを掲載しているはずです。それに、断定に問題があると考えたならば、NHKは直ちに訂正を要求できます。
このバスの運転手の遺族がNHKに名誉毀損を根拠とする損害賠償請求を行なえば、勝訴する可能性はかなり高いでしょう。現時点で加害企業と断定されたイーエスピーも、損害賠償請求で勝訴できるでしょう。私はNHKスペシャルのファンとして、これほど低次元な番組が放送されたことをとても残念に思っています。当ブログをご覧のみなさんはどういう判断をされるでしょうか。「そしてバスは暴走した」は、5月7日(土)午前0時10分(6日深夜)に再放送が行なわれる予定です。